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理系女子を支える!男女共同参画推進室

男女共同参画推進室室長:松浦 恵子

Q1-1男女共同参画推進室とは?

大分大学にいる女性教員・研究者が育児や介護などとの両立において、女性研究者一人につき一人の研究補助員を雇用する支援や、女性研究者限定の研究奨励賞の表彰、国内外の学会に活発に参加等の支援活動を行っています。

そして、どんな支援が必要をなのか調べる為に意識調査を行っています。
また、「男女共同参画」へ意識改革を行う為のセミナーやシンポジウムの企画、広報誌やホームページ等の広報活動も行っています。

Q1-2男女共同参画推進室の設立に至ったきっかけは?

平成22 年度に文部科学省科学技術振興調整費という女性研究者支援モデル育成事業に申請して、それが採択されたことをきっかけにして平成22年の7月の終わりに設置されました。もともと日本は世界に比べて女性研究者の数が先進国の中でも最下位だったんです。

そのため国が平成18 年からこの事業を進めていました。
大分大学も日本の他の大学と同じくらい女性研究者が少なかったので、この女性研究者支援モデル育成事業に申し込む事になりました。

Q1-3実際に行っている両立支援とは?

女性研究者一人につき一人の研究補助員の雇用です。

育児や介護との両立に悩んでいる女性研究者一人につき一人の研究補助員が付く支援を始めました。「諦めていた実験をもっと追加できるようになって非常に研究のレベルが上がった」、「効率が良くなった」などの声も聞きます。

また、意識を啓発する様なセミナーやシンポジウムを開くことによって女性はもちろん、男性の意識が少しずつ変わってきたことがありがたいという声も聞きます。まだまだ男性全員が賛成というわけではないのですが、大学として「男女共同参画」の必要性や両立支援はすべきだという声も聞かれるようになり、実際に女性がそういうハンディを負っていたということに、少しずつ理解が深まるようになってきたと思います。

また、女性研究者同士の交流会も開くようになり、違う学部でも同じ学部内でも、「こんな人がいたんだ」「こんな研究していたんだ」というのが分かり、非常に嬉しかったという声がありました。これはとても大切なことだと思います。

女性研究者は今まで国内で募集のある大きい賞などになかなか応募できずにいました。しかし女性研究者限定ですが奨励賞を受賞する事によって「自信がついた」「研究に対するモチベーション(意欲)が高まった」という声が聞こえるようになり、さらに学会支援費をもらう事によって国際学会への積極的な参加ができるようになりました。

Q2次世代育成の為の活動紹介

一つはロールモデルと言って、先輩の姿を見せることです。様々なアンケートを取ってみると「先輩の姿を見たい!」という意見が一番多く、ロールモデル集第一号を刊行しました。それがまず第一歩かなと思っていますので、どんどん続編を出していきたいと思ってます。

それから去年、オープンキャンパスでポスターや男女共同参画推進室のビデオを紹介したところ非常に好評で、こういう支援体制があってありがたいという声を聞きました。

また、前に述べた「男女共同参画」の必要性と支援ですが、「男女共同参画」という言葉は難しくて、大人でさえ良く分かりません。 要は、お互い思いやりを持って男性も女性も等しく活躍できる社会を作るということですが、いろんな講師の先生にお願いして理解を深めるための講義を始めています。

また、男女共同参画の講義の中では、キャリアについての講義もあり、若いうちからキャリアの事をちゃんと考えて、10 年後の自分を思い描きその道を進んでいくという教育も含まれています。

Q3研究者を目指す女子学生・女子大学院生のためのサポート紹介

日本全体で女性研究者が少ない理由の一つとして、両立が難しいことの他に、目指すべき先輩の姿が見えないという問題点があり、大分大学で意識調査した時も、どんな先輩が頑張っているのか姿が見えない事が、一番その道に進みにくいという理由でした。

ロールモデル集やニュースレターで女性研究者を紹介することによって、ずいぶん先輩の姿が見えるようになったという声は聞きました。 それが今のところ学生さんにできている支援かなと思います。

この男女共同参画推進室の様々な支援体制は今、全国的にひろがってきています。
ただ、大学ごとにサポートしている内容が違っていて、大分大学では大学全体で統一した支援ではなく、個人個人が困っている事に対して柔軟に、この人には何が必要だ、この人はどういう支援が必要だというように、一人一人にあったサポートをしていきたいと思っています。

Q4工学部入学を希望する女子高校生にむけてのメッセージ

工学部に入りたいっていう人は具体的にイメージがあったり、何かやりたいというのがあって入ってこられるでしょうから、始めたからには続けていくべきだと思います。 就職するという選択肢もありますが、一生かかってひとつの事を研究していくのも一つの道だということを考えてみてほしいです。決して険しいだけではなくて、非常に喜びのある道でもあります。

研究者というのはアインシュタインみたいな特別な人だけがなれるのではなく自分が研究したいと思い努力をすれば研究者になる道が開かれると思って下さい。 一つの事に打ち込んでいくには特別な能力より諦めないで粘り強く情熱を持っていくことが重要で、続けられる事が一つの才能だという人もいるくらいです。 長い研究生活には苦しいこともありますが、また反面喜びや達成感もありますので、腰掛けではなく、ずっと続けていってもらいたいと思います。

これからは様々な分野でもっと女性の力を発揮でき、工学部を元気にするのも、大学を元気にするのも、日本を元気にするのも女性の力が大きいと信じて、一緒に頑張っていきたいと思っています。女性が一生研究を続けられ、頑張っていけるようにするための仕組みをつくっていきます。

大分大学には女性の研究者達が将来に向かって不安なく夢を実現したり、 活躍できるよう、より良い支援体制を作り上げていきたいと思っています。 どうぞ夢を持って挑戦してください。

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